滑り止め金具
滑り止め金具は、荷台を支える縦根太とシャーシを前後方向に固定する金具です。固定にはボルトを利用し、トラックの加速やブレーキ時に縦根太とシャーシのズレを防止します。
滑り止め金具とUボルトで荷台とシャーシを完全固定
滑り止め金具は、縦根太とシャーシを固定することで、荷台のズレや脱落を防ぐパーツです。鉄製のブラケット方式で、縦根太に設置した滑り止め金具と、シャーシに設置した滑り止め金具をボルトを使って固定します。
滑り止め金具は一般に、縦根太やシャーシに溶接で設置しますが、2017年以降の日野大型プロフィアのように、シャーシの穴を利用してボルトで設置する場合もあります。
滑り止め金具は、必ずシャーシUボルトと併せて使用してください。 ただし、タンクローリーのように、荷台と縦根太が一体となっている場合はUボルトが使用できません。このような場合は、滑り止め金具だけで縦根太とシャーシを固定する場合があります。
近年のシャーシは、尿素タンクなど滑り止め金具設置の障害となる構造物が多く存在しますので、適切な位置に設置しましょう。
滑り止め金具を選ぶ時の注意点
滑り止め金具には「対向型」「コノ字型」「V型」があり、車種やシャーシの形状により使用できるものが異なります。
「対向型」「コノ字型」を使用する場合は、縦根太側とシャーシ側のボルト穴の位置関係を確認し、ボルトが横方向に斜めにならないようにしましょう。取り付け予定の荷台やシャーシの仕様に合った製品を選定してください。
縦根太やシャーシの仕様によっては滑り止め金具に穴加工が必要な場合もありますが、構造強度上シャーシに穴明けすることは絶対にできません。
滑り止め金具設置の際は、必ず架装要領書を一読しましょう。シャーシと滑り止め金具の穴ピッチや、使用ボルトのサイズや硬度のチェックも忘れずにおこなってください。